出版社が選ぶ高校生に読んで欲しい新書5冊 | 新潮新書篇

「びんらん」って覚えていますか?
高校の国語の先生が、「本当は"びんらん"じゃなくて、"べんらん"だから!」とドヤ顔で説明してくれた覚えがありますが、僕の高校では『新訂総合国語便覧』(第一学習社)の初版を使っていました。


その便覧に新書コーナがあって、今になって思うと大手出版各社が同じ条件でそろって紹介しているのは珍しいので比較してみようかな。まずは新潮新書から。



高校生に読んでほしい新潮新書5冊

1.
『死の壁』(養老孟司)
『死の壁』(養老孟司)

新潮新書コメント: つい目をそむけがちな「死」の問題に向き合う。

思えば「新潮新書」のレーベル自体が2003年に開始したことを考えれば、本書が2004年刊行というのは実はレーベル開始からちょうど1年くらいたったころということになる。前年の大ベストセラー『バカの壁』新潮新書のレーベル立ち上げを大成功に導くにとどまらず、「新書」そのもののブームをつくり出すきっかけとなった。その養老孟司大先生が、「もう一発!」とばかりに本書『死の壁』を刊行。



2.
『武士の家計簿』(磯田道史)
『武士の家計簿』(磯田道史)

本書が原作となって2010年に映画化までされましたね。新書が原作の映画というのはこれ以前に耳にしたことがないですが、いずれにせよ新書界の快挙であることは間違いないでしょう。



3.
『新書百冊』(坪内祐三)
『新書百冊』(坪内祐三)

朝日新書レーベルがスタートしたときには『新書365冊』(宮崎哲弥)が刊行されましたが、新書で新しいレーベルを始めるときに『新書○○冊』系の本の刊行を敢行する慣行はぜひ定着してほしい。


4.
『謎解き 少年少女世界の名作』(長山靖生)
『謎解き 少年少女世界の名作』(長山靖生)

「オタク」と名が付く前のオタクである長山靖生。特定の分野の底知れない知識量を感じられる稀有な新書。体重の重い人にドンッとぶつかった感じ。


5.
『日本はどう報じられているか』(石澤靖治)
『日本はどう報じられているか』(石澤靖治)

最近では『日本辺境論』がバカ売れしましたが、やはり「日本論」ってよく売れるのでしょう。僕は食傷気味というか「日本論疲れ」していますが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。



新書界の繁盛をwebのかたすみより祈っています。



『超・死の壁』マダー?@YMKjp