TechCrunchJAPANに興味深い記事がのった。モバイル端末の時代

Computer Monkeysphoto 〓 2006 Chris Lott | more info (via: Wylio)
いつも興味深い記事を提供してくれるTechCrunchだが、今回の記事はGoogleリーダーの「スターを付ける」を思わず使ってしまう記事だった。


この記事だ。
◎ インターネット業界人が答えを知っている必要がある10の質問〔スライド掲載〕


この記事は「インターネット業界人」となっているが、まさかビジネスをしていく上でインターネットに関わらないひとはいないだろうから、言ってしまえば ビジネスマン=インターネット業界人 といったところだろうか。
記事には10の質問が引用されている*1。僕も引用しよう。

1. グローバルなトレンド ― どの国、のどのプレイヤーが業績を上げているか? アメリカより優れた(あるいは少なくとも、異なる)アプローチを取っているのは誰か?

2. モバイル ― 他のどの「ニュービジネス」より急成長中―あなたのビジネスは波に乗っているのか、乗り遅れているのか?

3. ソーシャル・エコシステム― どの陣営に入るか? AppleGoogle、それとも…Facebook? あなたの会社はソーシャル化でどんな影響を受けるのか?

4. 広告 – 大規模なイノベーションが始まる―どうやって利益を得るか?

5. 通販 ― サービスは迅速、簡単、かつ面白くなければならない。すべてはゲーム化する?

6. メディア ― オンデマンド・ビデオの異例に急速な普及は、ビジネスに何を意味するか?

7. インターネット企業の盛衰 ― わずかこの6年での変化は衝撃的。次の4年に備えるためには何をすればよい?

8. Steve Jobs ― 彼の驚異の成功の秘密は? あなたの会社の秘密は?

9. 容赦ない変化 – IT分野で次に起きるのは何か? 一般ユーザー、既存プレイヤー、新興プレイヤーは何を求めるか?

10. まとめ – 従来、大企業は広汎かつ急速な変化に対応できない傾向があった。これからもそれは変わらないのか?


これらは『キャリアショック』*2で紹介されている「明日からとるべき5つのアクション」に当てはめて言うならば、「動向を読み、賭けるべき流れを選ぶ」に欠かせない内容だ。

LINK


以下、僕が気に入った部分だけではあるが、スライドの内容を抽出してみることにする。


1. グローバルなトレンド

  • 2009年時点で18億人インターネットユーザーがいる。前年比で13%伸びた
  • これだけの人が、18.8分をインターネット上で過ごしている。前年比で21%の伸び
  • インドは18%、中国29%、ロシア31%の前年比でのユーザーの伸び(いずれも住民あたり浸透率はいぜん半分以下。インドは5%、中国は29%)


2. モバイル

  • 3G端末の受信契約者は6億7000万人。前年度比37%の伸び
  • 前年度比からの伸びが各国共にヤバイ。特に中国とブラジルとインドネシア(中国941%、ブラジル148%、インドネシア57%)
  • 浸透率もまだまだ伸びる余地あり。先進国でも日本と韓国を除けば浸透率50%以下が多い
  • Androidが急速にシェアを伸ばしているのは周知のとおり
  • 2012年には、「デスクトップPC+ノートPC < スマートフォン」となる見通し


4. 広告

  • インターネット広告には500億円ドルの成長余地がある


5. 通販

  • モバイル決済 - GoogleFacebookが血眼でスタートアップを探しているニュースは最近多いしね(参考


6. メディア

  • Youtubeの投稿は1分あたり40分


9. 容赦ない変化
モバイル接続はやることがたくさん!

  • よりリアルタイムに接続
  • どこでも - Wi-Fiなど
  • 使いやすく - ユーザーインターフェース革命+場所機能
  • 楽しく使える - ゲーム化
  • 音楽、ビデオ、文書なんでも対応
  • バッテリーの長持ち

↑これらを「手のひらサイズ」でやってのけなければならない


どこでもアクセスできるモバイル端末へのまなざしは熱いですね。
デスクトップPCはもはや開発環境としてしか機能していかなくなる時代になりつつありますね。
僕の以前のエントリー「すべての端末はモバイル化に通ず」の直感は間違っていなかったようでなによりです。


Written by モルガン・スタンレーに多謝@YMKjp

*1:詳しい内容は記事で紹介されている原文のスライドをみればわかる

*2:ベストセラー書。2006年に改めて文庫化までされたキャリア書の名著