2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「本」について語るメタ新書たち | 7冊だけ

はじめに僕の新書観を前置きしておくと、「新書」の良書とは 斬新な切り口で、 平易に科学し、 手広く歴史する ものだと考えています。 そして新書はその多くの価格が700円代で、内容、金額ともに「削る努力」をされて世に出た濃度の濃いものでROIは抜群。し…

マクロ経済学のゲリラ戦。卑近でまともな「使える経済学」: 『経済とお金儲けの真実』

『経済とお金儲けの真実』(飯田泰之、坂口孝則)目次 はじめに 今こそ本当に必要な経済とビジネスの話をしよう 第1章 これからの日本経済でいかに儲けるか 第2章 ウソと誤解だらけの日本経済 第3章 儲けられる人、ダマされる人の違い 第4章 これからの…

脱・評論厨: 『使える! 経済学の考え方』

著者「これこそが世界標準の経済学。景気とか株価、税金、為替とかなんとか言ってる奴は評論家厨」 とは言っていませんが。 『使える!経済学の考え方』(小島寛之)目次 - 著者のブログより序章 幸福や平等や自由をどう考えたらいいか 第1章 幸福をどう考え…

ホリエモン著『拝金』から学ぶ小説の書き方

欲望の先にはどんな欲望があるのか。その欲求階段を主人公と追体験できる欲望突き抜け本。 『拝金』(堀江貴文) これぞ小説の真髄ぞ 「小説読んでる暇あったら評論系読んだほうがよくね?」をくつがえす小説。実用重視な人でもニコニコ読める小説が本書です…

水木しげるのマンガ悪魔本: 貸本まんが復刻版 悪魔くん

『貸本まんが復刻版 悪魔くん』(水木しげる) この悪魔、見たことある! 欲望につぶされる凡庸な人間の小ささと、大きな夢が中絶される世の中の不条理さとを描く。 召喚された悪魔のキャラ設定の仕方が実に老獪で、「これは絶対に実在する」と思わされる。…

アニメ史、アニメ師、アニメの死?: ぼくたちのアニメ史

2007年の『ひぐらしのなく頃に』の放送中止騒ぎを話題にし、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』の後半の乱れを惜しみ、『銀魂』のギャグに舌を巻いて、『エヴァ』の綾波レイに萌えてる人なんていくらでもいそうだよね。当たり前すぎるくらい。 じゃあそれが昭…

クソ良書: ウンコに学べ!

ウンコに学べ! (有田 正光/石村 多門) 第1章 あなたのウンコはどこへ行くのか 海に捨てられるウンコ カウボーイも英国紳士も海まで運ばず川に捨てた 下水処理の手品の真相 第2章 水田―土と水とウンコのバラード ペリーが驚いた世界一清潔な国 生きるとはウン…

Amazonの思想が知れるのは(今のところ)本書だけ!: 潜入ルポ アマゾン・ドット・コム

潜入ルポ アマゾン・ドット・コム: 横田 増生 【目次】(「BOOK」データベースより) 第1部 アマゾン・ドット・コム潜入 密かに急成長するアマゾンジャパン アマゾン・ドット・コム上陸前夜 アマゾン心臓部・物流センターの実態 空虚な職場に集う人々 アマ…

被差別戦略仮説

高校の英単語の復習。 「差別」とは difference(選択の際の) discrimination(人種の) 日本語では「区別」と「差別」で、「差別」は悪い意味で使われる局面を指しますよね。 例えばこんなふうに― 掃除の時間 先生「じゃあ俺君、ゴミ袋持って行ってちょう…

Googleのアートプロジェクトはすごく筋が通っている

■ 「美術館はインフラです」 Googleの思想はやはり一貫している。こういった部分にまで思想を徹底できる企業は、強い。あまりに強い。 そして、「グーグルは美術館を食いものにしていやらしい」。そう思った方もいらっしゃるかもしれない。 その直感は、正し…